医療・介護現場で、「イタイなー、このスタッフ」と思う人は多かれ少なかれ数名はいますよね(笑)。そのなかでも、私が(認知症ケアにおいて)気になるのは、完全に認知症の人に振り回されているスタッフです。今日は、そんな認知症の人に振り回されている人を分析してみようと思います。
認知症の人に振り回されるって?
認知症の人に振り回されている人の特徴
認知症の人に振り回されている人は、自分は振り回されているとは気づいていません。その代わり、そういう人は必ずといっていいほど、「私だけ忙しい」「私のときに限ってバタバタする」とか言います。

と言いたい気持ちをグッとこらえて、笑顔でさらりと流します。
振り回されるって具体的にはこんなこと
いくつか例を挙げてみると
例1)
認知症の人が歩き始めると、慌ててついて行ってあれこれ言う

どこかに行きたいんですか?
トイレですか?
座りませんか?
余計なお世話です(笑)
例2)
認知症の人が大きな声を出せば、負けないくらいの大きな声で立ち向かう

大きな声を出さないで下さい!!!
周りの人がびっくりしますよ!!!
もう、どっちが認知症の人かわからないパターンのやつです。
はっきり言って、あなたの声に利用者さん怯えてるけど・・・
例3)
拒否されたら、自尊心傷つきましたアピールがすごい

いやいや、傷ついてんの認知症の人の方だから・・・

皆さんの現場にも、こんな人いませんか?
笑えるレベルならいいですけど、実際は笑えないレベルのこともよくあります。
振り回される人の共通点
このようなタイプの人は、仕事に対しては真面目な人が多いです。ですが、エネルギーを向ける方向がずれている場合が多いのではないでしょうか?
ベクトルが自分に向きすぎている
このようなスタッフの特徴は、主語が「自分」であることが多いです。「自分が大変だった」「自分が忙しい」と言った感じです。
本来は、認知症の人がどうか、が大切ですよね。
例1で考えると、おそらくこのスタッフは、「歩かれると私が困る」「転ばれたら私が怒られる」という気持ちが強いんだと思います。主語は「私」です。
でも、認知症の人を主語に置いたら、状況のアセスメントが全然変わってきます。トイレを探しているのかもしれないし、ただ単に座っていることに飽きて体を動かしたいだけかもしれません。あれこれ話しかけられて、鬱陶しいな・・・と思っているのかもしれません。
困り事を分けて考える
セミナーでよく使うスライドです。

自分が困っていることと、相手が困っていることが全然違う場合があります。プロとして認知症に人と関わるわけですから、この違いを客観的に判断する能力が必要になってきます。
まとめ
認知症の人の行動に一喜一憂するのは、素人と一緒です。冷静に客観的に認知症の人のペースに入り込めるようになるとケアが楽になると思います。
これは、本当に現場で遭遇する対応ですね。そういう嘉多に気づいてもらう。。。なかなか難しいですが
時間をかけて取り組んでいきたいです