私が多職種連携で大切だと思うこと3つ

タイトルの背景写真は家の近所で撮影したものです。

多職種連携って、ここ数年で一気にスタンダードになった言葉ですよね。ただ、なんとなくはわかるけど、説明しろって言われたらぼんやりとしか答えられない、といったところではないでしょうか?私もそのひとりです。多職種連携は広いので、どうしてもぼんやりしてしまう印象があります。

今日は私が多職種連携について大切だと思うことを記事にしていこうと思います。最初に言っておきますが、私の独断です。

①自分の職種の役割を明確にする

他の職種を知る前に、まずは自分の職種の専門性を明確にすることが大切です。これは、教科書に書かれているようなことだけではなく、自分の職場における役割を知ることです。

で、これが1番難しい。とくに介護現場ではここがわからないまま仕事をしている人ってものすごく多いと思います。医療現場ではある程度、役割が明確なのでわかりやすいかと思いますが、介護現場では線引きがあってないようなものです。

自分で決めてみる

ですので、あまりに自分の立ち位置が不明確すぎて自分の役割がわからないという人は、自分で決めるということをしてみるといいと思います。ある程度、自分のなかで大まかな「〇〇センターにおける看護師の私の専門性(役割)」というものを作っておくと、判断基準ができます。

自分で勝手に決めたことなので、いくらでもやりながら修正できますからね。私はこの方法をよく使います。

②他の職種の専門性を知る

自分の職種の役割が明確になったら、他の職種の専門性や役割を調べてみましょう。こういう、一見自分には関係ないと思うようなことに、ヒントが隠されていたりします。

例えばですが看護師と介護福祉士の法律における役割を調べてみると

看護師とは
傷病者、またはじょく婦に対し、療養上の世話や診療の補助を行う者 
介護福祉士とは
身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰(かくたん)吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であつて、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。以下「喀痰吸引等」という。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者をいう。 

となっています。

こうしてみると、対象が看護師の場合「傷病者、またはじょく婦」になっているのに対して、介護福祉士の場合、対象は「体上又は精神上の障害がある者」という違いがあることに気づけたりします。

こうやって、他の職種を知ることで自分の職種の専門性がわかってきたりします。

③他の職種の役割に手を出さない

現場を混乱させるのは、人の仕事に手を出す人です。私は連携は手伝うこととは全く違うと思っています。他の職種ができることは任せて、自分の職種ができることに集中する。この深さが結果として質に繋がっていくと思います。

意見が違うのは当たり前

「看護師は病気のことばかり言う」「介護職は生活のことばかり言う」「理学療法士はリハビリのことばかり言う」とか言いますが、当たり前です!!!同じだったら意味ないし!(笑)

他職種連携がうまくいかない場合、自分の職種が1番利用者のためになっているという勘違いをしています。そうではなく、それぞれが自分の職種の立場から利用者にとっていいと思うことを話し合い、落とし所を見つけていく。これが連携だと私は思います。

まとめ

私の独断ですが、何かのヒントになったら嬉しいです。そもそもの話になってしまいますが、本人・家族にとって何が必要かという視点を忘れなければ、連携はそんなに難しいものではないと思います。

2 件のコメント

  • いつもありがとうございます。

    自分の立ち位置はどこか?
    これは非常に重要だとおもいます。

  • 5年程、訪問看護師として認知症や看とりなど高齢者、末期がんの方との関わりを通して、ご家族、他職種各関係機関、そして自身の看護のあり方にジレンマを感じながら定年退職した現在です。
    認知症と終末期、末期がんにある利用者様の自分らしい生き方を継続し最期も自分らしいままで、不安なく痛みなく、怖くなく楽に最後の時を迎えられるようにケアをする事が看護師の私の仕事だと思っています。介護士さんとの関わりの中、ひっかかるものがあり、介護士の仕事領域、特に
    サービス担当責任者の仕事について知りたいと感じ、介護福祉士実務者研修に通っていますが、介護士と看護師の目線が違うことよりも、自分が正しいとの考えがまずいのではと‥、
    他職種との連携でそれぞれ大切なこととのタイトルが気になり見させて頂きました。
    介護士の自立した生活への働きかけ、でも看護師も同じ!と‥!他職種の仕事には手を出さない、考える機会となりました。