2017年5月に書いたアメブロのリライト(加筆・修正)になります。
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認知症の行動・心理症状(BPSD)のひとつに「攻撃性」というのがあります。認知症の人のBPSDは認知機能障害やそれを引き起こす要因があります。
以前読んだ推理小説のなかに、スズメバチが人を襲うときの特徴みたいなのが出てきて「あーなるほどー、人の行動にも繋がるなー」と思ったので、シェアさせて頂きます。
蜂が人を襲うとき
基本的に蜂が人を襲うときは「巣が危険にさらされていると感じたときだけ」なんだそうです。意味もなく突然人を刺すってことはなく、なんなら「極力刺したくない」と思っているらしいです。
①警戒
蜂は危険を感じたらまずは警戒をするんだそうです。
②接近への威嚇
さらに近づいてきたり、攻撃してこようとする場合、「それ以上近づくなよ!」という威嚇をします。
(左右の大顎を噛み合わせて打ち鳴らし「カチカチ」という音を出すんだそうです。怖い・・・)
③攻撃
その威嚇を無視してグイグイくると、攻撃開始!!!となるんだとか。

行動・心理症状(BPSD)の攻撃性を考える
認知症の人が私たちに攻撃してくるときって、おそらく私たちが①または②のメッセージを無視して「なんとかやり込めよう」とするから起こるんだと思います。
警戒されている時点で我々のことは信頼してもらえていないというサインなのに「認知症なんだからいけるだろう」とか「自分たちが勝てるだろう」とかそんな感じでグイグイ関わってしまうから、認知症の方も攻撃するしかないんだろうなと推理小説読みながら考えてました。
警戒されたら引き下がる
いつも書いていますが、嫌がられたらやらないのが基本です。
警戒されている時点で、信頼関係が気づけていない状態なのですから、そこを無視したら信頼されるどころか「危害を与えてくる人」と認識されてしまいます。こうなってしまったら、信頼を勝ち取るのは相当難しくなってしまいます。
認知症だから忘れるだろう、ではなく、認知症だからこそ嫌な記憶が強く残ってしまう、ということを改めて認識しておきましょう。
まとめ
この記事は1年半くらい前に書いた記事ですが、この記事をSNSでシェアしたときに、「常に認知症のことを考えているんですね(笑)」と言われました。認知症の参考書とか読まなくても、小説でも自己啓発でもビジネス書でもケアの発見につながることがたくさんありますよね。