前回の記事では、アミロイドカスケード仮説とは何か?について説明をしました。
おさらいです。
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これが、アミロイドカスケード仮説でしたね。
神経細胞とは
今日は神経細胞のお話です。アルツハイマー型認知症は最終的に「神経細胞が死滅する」という病気ですので、まずは神経細胞って何なのか?を知っていきましょう。
からだのなかには、たくさんの細胞があります。脳の神経細胞は、情報の伝達と処理を担う細胞で脳になんと約100億個以上もの神経細胞によって構成されています。神経細胞内は電気信号によって情報が伝達されます。
神経細胞はニューロンとも呼ばれます。
生理学、とくに脳の勉強をしていくと、必ずニューロンが登場しますので、ここを理解しておくと、後々役に立つと思います。
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ニューロンは、この図の通り、細胞体と樹状突起と軸索で構成されます。
細胞体の大きさは0.01mm〜0.005mmくらいの大きさなんだそうです。ものすごく小さいですよねー。
さまざまな神経細胞が複雑に絡み合って、情報を伝達することで、ヒトは高度な活動ができています。
アルツハイマー型認知症を勉強していると、このニューロンがよく出てくるのは、アルツハイマー型認知症は脳の1番外側の大脳皮質(大脳新皮質)に障害が出るのですが、その大脳皮質にたくさんのニューロンがあるからなんです。

大脳皮質
大脳皮質は哺乳類だけが持つ領域で、学習や運動、記憶、認知などをつかさどる高度な場所になります。

このイラストだと、大脳皮質が厚く見えちゃいますが、実際は2mm〜4mm程度です。そしてたったこの2mm〜4mmという厚さのなかで、6層構造になっているというから驚きです!
シナプス
神経細胞と神経細胞は繋がっていません。その隙間をシナプス間隙(一般的にはシナプス)といい、この隙間は神経伝達物質を介して情報が伝わります。

後日アセチルコリンについて説明する予定ですが、そのときにこのシナプスや神経伝達物質が登場するので、覚えておいてくださいね!
では、今日はここまでにします。
次回は、いよいよお待ちかね(?)アミロイドβについての説明です。
まとめ
1.脳はたくさんの神経細胞(ニューロン)によって情報伝達が行われている
2.ニューロンは細胞体と樹状突起と軸索で構成される
3.シナプス間隙では神経伝達物質によって情報が伝達される
◆参考文献はこちらの記事に載せています