こんにちは、ブルーベル代表 市村幸美です。
介護職に必要な高齢者の方への基本的な医療知識セミナーで頂いた質問の中から、ブログ記事でも取り上げたいなと思ったものをいくつかご紹介していきたいと思います。私個人の見解になりますので、その旨をご了承ください。
7月のセミナーで頂いた質問にお答えするコーナーは今日が最終回になります。今日も最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
今日取り上げるご質問はこちらです。

ご質問ありがとうございます!
この質問はセミナー後の情報交換のときに話題にあがった内容なのですが、
ずーーーーーっと記事にしたい!
と思っていた内容だったんです

でも、なかなか自分のなかでまとまらなかったのと、長文になることが予測されたので、後回しになっていました。
でもご質問を頂きましたし、現場でも色々思うことがあった内容なので私の考えを述べたいと思います。
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よく聞くのが

糖尿病があるけど、本人が食べたいと言ってるし、家族もいいというので提供しています。
周りが食べてるのに、かわいそうだし・・・
という話

糖尿病があるから、食べ物をかんじがらめに制限することはないと私も思っています。
でも
糖尿病のこと、ちゃんとわかって判断していますか?
合併症のこと、ちゃんとわかって判断していますか?
と問いたい
この記事で糖尿病のことを詳しくは書きませんが、糖尿病は血糖値が高いことそのものが悪いではなく、血糖値が高い状態が続くことで徐々にからだを蝕んでいくことが問題なのです。
さまざまな合併症がありますが、有名な3大合併症に
・神経障害
・網膜症
・腎症
があります。
糖尿病の怖いところは、自覚症状がなくても外見ではわからない部分でどんどん合併症が進行していくことです。本人が「おかしいな」と感じたときには、すでに生活に支障が出ていることもあります。

この『糖尿病のおやつ問題』は、看護師と介護職がぶつかるエピソードのひとつでもあります。

うちの看護師はおやつを食べさせちゃダメって言うんですよ。冷たいですよね
と相談されたことがありますが、私は違うかなと思います。
看護師だって食べさせてあげたいと思っているはずです。
でも食べさせたほうが可哀想な状況になるってわかっているからダメって言ったんじゃないですかね。

神経障害が起これば最悪の場合、下肢の切断ってことになりますし
網膜症になれば、視力が低下し自由に動くことができなくなりますし
腎症になれば、こちらも最悪の場合、人工透析になりおやつどころではない制限がかかります
ここまで考えて、おやつ食べさせてますか?
って話です

最初にも書いたように、「糖尿病だからおやつは食べてはいけない」というのは安易すぎると思います。私もおやつの提供を否定しているわけではありません。
でも、「可哀想だから」という理由だけで提供するのは素人でもできますよね。
だから、勉強して欲しいんです。

糖尿病なんてインターネットで調べたら山ほど情報ありますから。
糖尿病のコントロールが安定しているか、ここがポイントになってきます。ヘモグロビンA1Cの値くらいは把握できるようになるといいですね。
是非、興味をもって勉強してみて下さい!
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さて、最初にも書いたように7月のセミナーで頂いた質問にお答えするコーナーは、この記事で最終回になります。
セミナーで受ける質問は、「なるほど!」と思うことがたくさんで、私も勉強になりました。本当にありがとうございます!
参考になると嬉しいです。

もっとしっかり生理学を基礎から学びたい!と思う人は是非、生理学講座を受けてほしいです。
10月の東京は満席ですが、11月の大阪はまだ空いていますし、12月からはまたオンライン講座も行う予定です。
皆さんの的確なご質問のおかげで、ブログを書くのがすごく楽しかったです。ありがとうございました!

では、またー
お師匠様
いつもありがとうございます。
質問コーナーを設けていただくことで
ものごとに対する視点・価値観が変わります。
多様性の中にある本質に気づくきっかけに
なっております。