こんにちは、ブルーベル代表 市村幸美です。
介護職に必要な高齢者の方への基本的な医療知識セミナーで頂いた質問の中から、ブログ記事でも取り上げたいなと思ったものをご紹介していくシリーズです。私個人の見解になりますので、その旨をご了承ください。
今日取り上げるご質問はこちらです。

バイタルも通常で認知症、妄想のある方が胸痛や腹痛の訴えがありました。
看護師に報告をしたところ、「あの人はちょっと心配すると余計に調子悪くなるから」など。
かまってほしさ(?)で調子悪い訴えをする場合、本当は悪いときとどう区別したら良いですか。
ご質問ありがとうございます!
こういうケース、現場ではけっこう多いですよねー。
こちらの利用者さんの既往歴や現病歴がわからないので、あくまで参考程度に読んでほしいなと思うのですが。。。
確かに、アルツハイマー型認知症の初期や、脳血管性認知症で抑うつ傾向の場合、また認知症でなくても高齢者のうつの場合は、原因不明の身体的な訴えをする人がいます。
不定愁訴などともよばれますね。
看護師が、バイタルや既往歴などをアセスメントして緊急性がないと判断したのなら、そのまま様子をみていいと思います。
ただ、セミナー中にも言ったように高齢者は症状が教科書通りに現れないことが多いので、
バイタルサインがいつもと同じでも
いつも同じような訴えをする場合でも
何かが起こっているかもしれないという視点で観察をすることが大切だと思います。
あと、これとは別に
「かまってほしい人には冷たくした方がいい」
みたいな謎の風潮(?)みたいなの、ありません???(笑)
昔派遣で行ってた現場で、はっきりと「あの人(利用者)は優しくするとつけあがるので、優しくしないで下さい!!」ってめちゃ怒られたことありますし。
これも完全にグレーゾーンのケアなんですけどね。。気づかないって怖いですね。
もちろん、こんな現場ばかりじゃありませんが。ま、優しくしましょうよwww
質問のお答を整理すると
①明らかに「かまってほしい」ということで体調不良を訴えているならば、かまってあげて下さい。深く考える必要はありません。
②「いつもそうだから」という先入観があると、本当に悪いときに気づけないことがあります。私も経験があります。毎回騒ぎ立てる必要あありませんが、本当に具合が悪いのかもしれないという意識を持つことは大切です。またバイタルサインだけではわからないことが沢山あります。「なんかいつもと違うな」という自分のセンサーを信じて大切にして下さい。
参考になると嬉しいです。
ご質問ありがとうございました!
では、またー
お師匠様
いつもありがとうございます。
「バイタルサインがいつもと同じでも
いつも同じような訴えをする場合でも
何かが起こっているかもしれないという視点で観察をすること」
これは非常に大切ですね。
先日、当施設で。発熱(38度)、食欲あり、しんどいとの発言
水分摂取1500CC、普通便のかたがおられ、当初インフルエンザを疑うも
陰性反応。微熱が続くので医師の処方で解熱薬4日分投与。この時点でも
食欲あり、微熱継続、しんどい訴え続くので医師側に検査を要請。
検査結果胆のう炎で入院。
バイタルサインの異常があっても1週間程度様子見がつづく。もう少し早めの
対応ができないのか?
自分のセンサー磨きは介護職にとって永遠の課題です。