【セミナーでのご質問】落薬を防ぐ工夫

こんにちは、ブルーベル代表 市村幸美です。

介護職に必要な高齢者の方への基本的な医療知識セミナーで頂いた質問の中から、ブログ記事でも取り上げたいなと思ったものをご紹介していくシリーズです。私個人の見解になりますので、その旨をご了承ください。

今日取り上げるご質問はこちらです。

服薬介助(見守り)について基本的なやり方を教えて下さい。

今勤務しているデイサービスは一包化された薬を目の前で「〇〇さん、昼(夜)です」と確認して頂き、手のひらに出し飲み終わるまで横で確認するのが基本となっていますが、最近落薬が何度もあり、見守り不足なのか、何か原因が他にあるのではないかと思っています。

手のひらからポイっと口に入れることが多く、それが習慣になっているので一粒ずつ口に入れてもらうなどはできないのでは、というのが今の職場での見解です。

ご質問ありがとうございます!

最近、この落薬のことを質問されることが増えました。

こちらのご質問をくださった方はセミナー終了後に直接聞きにきてくださったので、状況を聞きながらお応えさせてもらいました。

こちらのパターンでは

“手のひらからポイっと口に入れることが多く・・・”

という部分が落薬の要因となっていることが予測されました。

このような場合は、やや細長い小さめの容器に入れて口に持っていってもらうと安定することもあります。お薬の数が少なければ、ペットボトルのキャップでも代用できると思います。

このご質問で、いいなと思ったのが

“それが習慣になっているので一粒ずつ口に入れてもらうなどはできないのでは、というのが今の職場での見解”という部分です。

「口からこぼすなら直接口に入れればいーじゃん」

とか

「管理のために自分で口に入れさせないようにしよう」

とか

そういう安易な対応ではなく、本人の習慣を大切にしていること、職場全体で話し合えていること、ここがすごいなと思いました。

これからもいいケアを続けてくださいね!

以前に「介護現場でできる服薬時のちょっとした工夫」という動画を撮ったので、参考にしてみてください。

音が良くないのですが、手元だけみてもらえれば大丈夫かと思います。

あと、落薬に関しては、意外に利用者さんの口腔機能が影響したりします。

口の周りの筋肉(口輪筋)が弱って入たり、嚥下の状態が悪かったりすれば、うまく口に入ったとしてもあとでポロっと落ちてしまったり、飲み込めず口のどこかに残ったままになっていて、どこかのタイミングで口から落ちてしまうなんてことも考えられます。

飲ませ方だけでなく、口腔機能の評価していくとより効果滴ではないかと思います!

参考になると嬉しいです。
ご質問ありがとうございました!

では、またー