認知症と糖尿病の関係

こんにちは ブルーベル代表 市村幸美です

今日は久しぶりにマニアックな人向けの記事になります(笑)

テーマは認知症と糖尿病の関係

すっと記事にまとめたいなーと思いながら、私自身が理解するのに時間がかかったこと、言葉(用語)の表現に迷ったことなど、様々な背景があり・・

なんと気づいたら

1年経ってましたwww

先延ばししすぎた・・・

 

私自身の勉強用の記事でもあるので、用語が難しく興味のない人は全く面白くない記事ですので、お好みでない人は今日の記事はスルーして頂いて構いません!

興味のある人は1年越しの記事(?) どうぞお付き合いください

認知症と糖尿病

以前から糖代謝異常のある人は学習能力や記憶力が低くなることがわかっていたそうです。

認知症と糖尿病の関係を調べると必ず出てくる久山町研究があります。この研究(1995年)では、2型糖尿病の人と認知症の関係を調べていて、糖尿病がある人は認知症の相対危険度が2.8倍、アルツハイマー型認知症の発症は2.2倍だったそうです。

【参考】清原裕:認知症の疫学調査 久山町研究、日本生物学的精神医学会誌 21 巻 4 号

その後も同じような研究がされていますが、糖尿病がある人はない人に比べて脳血管性認知症もアルツハイマー型認知症も発症率が高いそうです。

【参考】①横野浩一:糖尿病合併症としてのアルツハイマー病、日本老年医学会雑誌47巻5号

少し前までは糖尿病と認知症と聞くと、脳血管性認知症のイメージがありましたが今はアルツハイマー型認知症とも関係が深いことがわかっています。

はっきりとした発生機序はまだわかっていないようですが、インスリン抵抗性が関係しているのでは?と考えられているそうです。

インスリン抵抗性とは

インスリンが分泌されているのに、インスリンの量に見合った効果が現れないこと。「インスリンが効きにくい」と表現されたりします。

インスリン抵抗性とは簡単にいうと「インスリンの効き具合」を意味します。つまり膵臓からインスリンが血中に分泌されているにもかかわらず、標的臓器のインスリンに対する感受性が低下し、その作用が鈍くなっている状態を意味しています。

インスリン抵抗性があると、筋や脂肪組織の糖取り込み能が低下し、肝臓では糖新生が抑えられなくなります。その結果、血糖値が下がりにくくなり、血糖値を正常状態に戻すためにより多くのインスリンが必要となってしまいます。この状態が続くと膵臓のインスリン分泌機能が低下し、血糖値が上昇するためにⅡ型糖尿病を引き起こすといわれています。

e-ヘルスネット(厚生労働省):インスリン抵抗性

糖尿病性認知症

また糖尿病と認知症で有名な東京医科大学の羽生春夫先生はアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症とは発生機序が異なるため、糖尿病認知症と呼んでいるそうです。

【参考】公益財団法人長寿科学振興財団ホームページ:羽生春夫 第4章 認知症の予防 2.生活習慣病 (1)糖尿病

インスリン抵抗性の影響

インスリンといえば血糖、というイメージですが脳にも作用していることがわかっています。学習能力や記憶に関わります。ただ、どのような機序で作用しているのかはまだ解明されていないんだそうです。

インスリン抵抗性が続くと高インスリン血症になります。

高インスリン血症とは

インスリン抵抗性によってインスリンの効果が弱い状態が続くと、血糖値を下げようと膵臓からインスリンを多く出そうとします。

その結果、血液中のインスリン濃度が上昇し高インスリン血症になります。 

インスリンは血液脳関門を介して脳に送られますが、高インスリン血症では脳へのインスリンの移行が低下してしまうんだそうです。

血液脳関門とは

血液から脳内への物質の移行を制限する働きのこと。

体の中ではある一定の法則に従って物質は自由に移行することができます。しかし、血液から脳への物質の

移行は,厳しく制限されています。

【参考】日本救急医学会:血液脳関門

参考文献①によると

高インスリン血症では脳への インスリンの移行が低下

脳におけるインスリン作用が低下

神経保護的作用が減弱する

と考えられているそうです。

またインスリンの受容体は脳内では視床下部や海馬などに高濃度に局在することも知られているそうです。

 

血液脳関門への影響については高血糖が続くことによって血管内皮細胞がダメージを受けることも関係しているそうです。

 

インスリンとアミロイドβの関係

インスリンは細胞内からアミロイドβを離すのを促す作用、そしてアミロイドβが脳内に蓄積するを抑える働きがあるそうです。

なのでインスリン抵抗性があると、アルツハイマー型認知症の発症が高くなるというのは納得できますよね。

【まとめ記事】アルツハイマー型認知症の病態生理

2019.05.24

まとめ

1年越しの記事(笑) 情報収集を含め、丸2日かかりました。

もっと情報はあるのですが、私が理解できず書けていないものもありますので、少しずつ補足していこうと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました!


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