こんにちは ブルーベル代表 市村幸美です
前回のせん妄の記事、たくさんの方に読んでいただけたようです!!
50時間かけた甲斐がありました涙

さて、今日は事例のお悩みにお答えするコーナー(?)です(滅多にありませんが笑)
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何度かお会いしている吉村さんからブログのコメントにいただいた内容です。吉村さん、ありがとうございます!
ADLは自立。ただ歩くときにふらつきあり。
夜勤帯、トイレに行こうとベッドから起き上がり転ぶ。
センサーの取り付け、床は緩衝材クッションを敷く。ベッドの柵、箪笥の角にもクッションを
巻く。布団にしても、なんとか起き上がりよろけることもあった。ドアにも緩衝材をつけてはいる。
1人夜勤なので、センサー音が鳴ってもすぐには駆けつけらえないこともある。居室に入って転んで
いることがしばしば。どうすれば転倒をふせげるか?
起きてくる原因は、家に帰りたい・何々が心配・もう起きなきゃなど理由は様々、いったんベッドに横になっても1~2分で起きてくる。
その人のそばについていることもできず、ヘッドカバーなどの被り物は自分で取り外す。薬の服用はできる限り避けたい。
ご質問いただきありがとうございます
私なりの考えをお伝えさせていただきますね
転倒について

こちらの質問のメインは「どうすれば転倒をふせげるか?」ということだと思いますが、、、
結論から言うと、今の状況に対してやれるケアは全部やっていると思います!
事例を読ませていただく限り、転倒させないというのはおそらく難しいでしょう
転倒を0(ゼロ)にするのではなく転倒する回数を減らす
転倒しても重症化しないようにする
という目標のほうが現実的だと思います
グループホームですので本格的なリハビリは難しいとは思いますが、軽い体操等を続けながら筋力を維持したり、関節を柔らかくしたりすることが大切だと思います
身体の機能を維持して、なるべく転ばないようにする、またはうまく転べるようにしていくというのがよいのではないでしょうか?
重症化予防としては、 現在やられているように緩衝材を使用したり、ヘッドギアやヒッププロテクターなどを活用してみるのもひとつの方法だと思います

また どの施設でもどの病院でも夜勤の人数が限られています
その中でやれる事をやっていくしかないかなと思っています
抗精神病薬の使用を検討する
先日、こちらの記事でご紹介した介護人財の動画を撮影しました
こちらの動画は介護人財を定期購読している人しか見れないのですが、そのなかでも精神科受診について 少し触れました
こちらのご質問でも「薬の服用はできる限り避けたい」とありましたね
多くの人が精神科、精神科の薬に対してとてもネガティブなイメージをもっているように感じます
私自身は精神科で10年以上勤めましたが、 精神科は決して悪い病院ではありませんよ笑
私は抗精神病薬について否定はしていません
その理由はこちらの記事に書いています
こちらの記事でも書いているように、まずはご本人が楽になることを最優先に考えていくといいのではないかと思います
抗精神病薬を使用する事はスタッフの怠慢と思っている人が多いように感じます
就寝前に足浴をしたり、アロマなどを使ったマッサージ等で睡眠に対するケアができるのであればそちらを優先すればいいと思いますが、夜勤の人数が限られているなかで積極的に睡眠へのケアを行うのは難しいのではないかと感じます
後精神病薬は私個人の意見としては、中途半端に寝ぼけた状態で何度も起きて転倒リスクが高まるよりは、短時間でもぐっすり寝て体力をつけてもらった方が、転倒予防につながるかもしれないな、と思ったりしました
短時間の効果で副作用が少ない睡眠薬も今はたくさんありますので、ここまで眠れないような事例であれば、薬を検討した方が良いのではないかと考えました

大切なのは、 薬を使わないことではなく副作用による不利益を最小限にすると言うことだと思います
眠たくない時は起きててもらったほうが安全
「眠くなくてもベッドに横になってると眠くなりますよ」と言ってベッドに臥床させ電気を消すというのを私も以前はずっとやっていました
ただ、この事例のように大抵数分で起きてきますよね笑
健康な人であれば、横になっているうちに脳が鎮静してきて眠りに入れるかもしれませんが、このような認知症の人で不眠のケースはおそらく何かしらの神経伝達物質が過剰に出ている可能性が高いです

全く眠気もなさそうな状態なのに、ベッドに横にさせたりを繰り返していると体の状態や飲んでいる薬によってせん妄を起こす可能性もありますので、 無理に寝かせる必要はないのかもしれないなと思ったりしました
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いただいた情報から私が考えた答えになります。同じような状況の方も多いと思うので、参考になると幸いです
ではまたーーー
お師匠様
いつもありがとうございます。
回答いただけただけで、有頂天です!!!
1)重症化を防ぐ・・ここに視点を変える
2)薬の効果性は、私も十分理解しています。
介護スタッフに、より分かりやすく伝える。
副作用の不利益を最小限にする。
これらをポイントにいたします。
3)起きてもらった方が安全
納得いくことばかりです。
お師匠様に感謝です。
ありがとうございます。
こちらこそ、ご質問いただきありがとうございます!
有頂天っ笑 面白いですし嬉しいです♡
私も改めて考えることができました(^ ^)
また何かあればご質問いただけたら嬉しいです!