認知症ケアのアセスメント「そこは問題はじゃないかも」

こんにちは ブルーベル代表 市村幸美です

かなり暑くなっているようですが、皆さま大丈夫でしょうか?

函館は時々暑い日もありますが、だいたい20度前後で涼しいどころか、朝はまだひんやりするくらいです。でも、今年は北海道もかなり暑くなるという予報なので、どうなることやら・・・といった感じです。

さて、今日は認知症ケアのアセスメントの視点についてです。

認知症ケアで困っていることはなんですか?という質問をすると

何度も同じことを言うので困ります
説明を理解してもらえないので大変です
薬をちゃんと飲んでくれないので悩んでいます
何かが見えているらしく独り言を言っているので困っています
点滴を事故抜去するので何度も差し替えするのが大変です

とか、とにかくいっぱい出てくるんですけど(笑)

でも、どう思います?

私のブログを読んでくださっている方なら、おそらく私と同じ違和感を感じているのではないでしょうか?

え? そこ、問題・・・?

思いますよね

そう、

そこは全然問題じゃない!

そこは問題なんじゃなくて、アセスメントの材料です。

認知機能障害については改善することが難しいので、そこで悩むのではなく、認知機能障害をアセスメントとして捉え

認知症の人が何に困っているか

困らずに生活をしていくための支援は何か

などをを考えていくことのほうがもっと大事です

例えば

何度も同じことを言うので困ります

近時記憶障害がある。生活にどの程度支障がでているか?本人は何に困っている?支援は十分か?

説明を理解してもらえないので大変です

理解力に低下や判断力の低下がある。支援不足による不利益を受けていないか?

薬をちゃんと飲んでくれないので悩んでいます

病識の低下や判断力がある。服薬が安定しない状況でどのように在宅でフォローしていくか?薬を減らすことはできないか?

何かが見えているらしく独り言を言っているので困っています

幻視がある。食事や服薬に影響は出ていないか?家族関係に支障は出ていないか?転倒のリスクはないか?

点滴を事故抜去するので何度も差し替えするのが大変です

病識の低下や判断力がある。何度も針を刺されることの苦痛があり、その苦痛が行動・心理症状(BPSD)を悪化させる可能性がある。治療方法を見直す必要はないか?

みたいな感じかな。

忘れてはいけないのは

「自分が困っていること」が問題なのではなく

「認知症の人が困っていること」が問題

ということ

自分にベクトルが向きすぎていませんか?

セミナーなどでいつも言っていますが、認知症ケアは、どこにエネルギーを注ぐかがすごく大事。

本人が困っていることを、困らないように支援する

というシンプルな考え方でいいんですよね

でも、周りが勝手に問題を大きくしたり、認知症の人が別に困っていないことに介入したりするから、こじれてしまうんだと思います。

認知症の人との関わりで、困ることがあったら

これ本当に問題?と自分に聞いてみてください

私も悩んだときは、必ず立ち止まって自分い問いかけています。大抵は自分が勝手に問題を大きくして、勝手に悩んでいることが多いです(笑)

では、またーーー

4 件のコメント

  • お師匠様

    いつもありがとうございます。

    「何が問題か」
    問題解決にエネルギーを費やすのが仕事
    これも一つの道です。

    もう一つは、困りごとや課題を発見していくのが
    これからの介護や福祉にも求められている仕事
    と感じております。

    現場で、
    今までとは違う行動や考え方への切り替えには
    まだまだ時間がかかりそうです。
    アセスメント力の向上目指します。

  • 副社長❣️お久しぶりです!
    「フリースクールにじいろ」では大変お世話になりました😆
    訪看で今正に直面しているところがあって
    幸美さんにアドバイスお願いしたいと思っていたところでした💦
    とっても勉強になります🙇🏻‍♀️
    ありがとうございました!

  • 吉村さん、いつもブログを読んでくださってありがとうございます!
    立場が変われば視点が変わり、課題も変わってきますよね。
    私も現場であたふたしながらやっていて、まだまだ時間がかかりそうです(笑)

  • 社長!ご無沙汰しております!こちらこそ、大変お世話になりました♡
    少しでもお役に立てたなら嬉しいです。
    またお会いしたいですー!