こんにちは ブルーベル代表 市村幸美です。
2023年もよろしくお願いいたします。

去年の後半は、改めて自分の立場や、自分のやりたいことについて考えました。
なんのために発信しているのか?が一瞬わからなくなりそうなりましたが、ちゃんと戻ってこれました。
私は、 誰になんて言われようと、人にどのように受け止められようと
認知症の人の幸せに繋がると信じています。
改めてそこを見失わずに進んでいきたいなと思いました。
本年もよろしくお願いいたします。
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さて、そんなことで今年最初の記事もいつも通り認知症ケアについて。
認知症ケアでは
・本人の意思を尊重する
・本人が嫌がることはしない
というのはあえて言うほどでもない基本中の基本です。
そこをわかったうえで
とはいえ・・・
みたいなことってあると思います。

認知症の人は認知機能の低下によって
・自分の置かれている状況を理解できない
・将来の予測ができない
ということ状態になります。
そのため、
え?!なんでそんな判断しちゃうの?
ということがおこります。

治療をすれば、今の苦痛は緩和できるのに「自分で治せるからいい」と治療を拒んだり
独居生活は難しいのに「一人でなんの問題もないから、ヘルパーさんなんていらない」とか
今リハビリをはじめれば、かなりADLの回復が見込めるのに、「どうせやったって変わらない」とリハビリを放棄したり
こういう
今何か手を打てば、この人の未来にとって有益なはず!
と思う場面のときって
本人の意思を優先させるのが本当にいいケアなのか?って迷いますよね。

だからといって強要したり、嘘をついて騙して何かをしたりするのは、信頼関係を崩しその後のケアに影響するのでやめたほうがいいです。
でも提案するというのは、認知症の人もそんなに嫌な思いはしないと思うんです。
『あなたの気持ちはわかりました。それでもいいと思います。
ただ、私の意見としては
これをすれば、あなたの人生がもっと良くなると思うんですよね♡』
という、提案はしてみていいと思うんです。

少し言い方を変えるなら
プレゼンする
ただ漠然と「治療したほうがいいですよー」とかじゃ、伝わらないですから。
ちゃんと根拠をもって、プレゼンする。そこには、プレゼンする側の知識とか経験とかプレゼンのスキルとかが必要になってくると思います。
私自身の失敗から思うのは、この提案(プレゼン)が「自分の利益のため」だとうまくいかないことが多いです。
私の仕事が減るから
私が人に評価されるから
だと、ほぼ撃沈だった(笑)
こういうのは、びっくりするくらい伝わっちゃうのが、認知症ケアの好きなところ♡。
でも「認知症の人」を中心においた提案は、時間がかかっても受け入れてもらえることが結構あります。(受け入れてもらえないことももちろんあるww)
色々な経験をしてきて、認知症の人に嫌な思いをさせない人ってプレゼン能力が高い人だと思っています。
私は下手なので、今年はプレゼン能力を磨きたいなー。
では、今年も毎週1回火曜日に更新していきます。
そのほかのゆるい話はAmebaブログに綴っていますので、よければ読者登録をお願いします。(こちらは不定期の更新です)

では、またーーー
いつも拝見し、勉強させてもらっています。
ケアハウスの看護師として働いているのですが、
認知症のある方が、「食事の時に他入居者さんにキツイ言葉を毎回かけられ辛い。気が合う人もいなくて寂しい」と泣きながら訴えてくることがありました。
せめて食事の席を変えてあげられないか、他職員に相談したもののすぐには動いてもらえず。
同僚には「認知症なんだから忘れるんじゃない?そういう話になるようにあなたが話を持っていったんじゃないの?」とまで言われ…
その一週間後に、その入居者さん急に亡くなってしまったので、何もしてあげられなかったことにずっとモヤモヤしてました。
でも、市村さんのブログをみて、認知症だからって全て忘れてしまうわけじゃない。今後も、ささいなことでも相談してもらえるような看護師でありたいと思いました。
コメントありがとうございます。同僚に想いが伝わらず辛かったですね。
その認知症の方も辛かったと思います。
ただ、見える部分ではその利用者さんの希望は叶えてあげられなかったのかもしれませんが、話を親身に聞いてくれたことは絶対伝わっていると思います。ちゃんと同僚に掛け合っているのもすごいと思います。
そのような環境のなかでもちゃんと味方になってくれる人がいたことは安心につながっていたのではないかなと思います。
私も色々考えるきっかけになりました。コメントありがとうございました。
応援しています!