専門職が思う「良いこと」が、患者・利用者にとっても「良いこと」とは限らない

※アメブロのリライトになります

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価値観はみんな違う

みんな人それぞれ、自分の価値観で生きています。認知症の人もそうだし、一緒に働く同僚もそうです。だから、自分にとっての「普通」と目の前の人の「普通」は違います。

誰の価値観?

お風呂に入るのは気持ちがいい
お味噌汁は熱いほうがおいしい
食事はご飯とおかずを交互に食べるのがいい
血圧が高いから薬を飲んだほうがいい
足が弱ってきてるから歩かせたほうがいい

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これ、本当?

誰の価値観?

専門職が良いと思うことが良いとは限らない

自分の当たり前と相手の当たり前はイコールではない。そしてとくに、自分を含めて専門職に意識してほしいのが、医療・介護の常識は一般人の非常識な場合が多いいうこと。

専門職が思う「良いこと」が、患者・利用者にとっても「良いこと」とは限らないし、人によっては「悪い」と思うかもしれない。で、ここを忘れないようにしないとならないんですが、「悪い」と思うことを誰も否定する権利はない、ということ。

ただ意見が違うだけ

もちろん自分にも置き換えていいです。職場の先輩が「良いこと」と思うことでも、自分が「悪い」と思うのであればそれでいいんです。そのときに気をつけたいのは、先輩が「悪い」とは思わないこと。ただ単に意見が違うというだけ。

自分の価値観で「良い」「悪い」のジャッジをしていた

昔の私は、価値観の多様性を全然理解できていなくて、「自分の普通はみんなの普通」だと思っていたし、「自分の普通が正しい」と思っていたので、自分が変わり者であることを完全に棚に上げて自分の普通を強要する嫌ーーーなタイプの人間でした(笑)。

人を自分の価値観で「良い」「悪い」というジャッジをしていたんですよね。だから、常にイライラしていました。だけど、この

自分にとっての◯(マル)が相手にとって◯(マル)とは限らない。自分が良いわけでも、相手が良いわけでもなく、ただ事実として存在する。 

ということが腑に落ちるようになってからは、本当にイライラしなくなり、何よりも自分が楽になりました。イライラしそうになるときはありますが、「あ、私の価値観と違うから、反応しているんだな」と冷静に受け止められるようになりました。

まとめ

認知症のように、本人の判断力が低下してきた場合、どうしても周りの人間が本人に代わって判断をするという場面が増えてきます。だからこそ、自分の価値観で進めていないか、ということを常に振り返る必要があります。