『老年期痴呆診療マニュアル』を読んで感じたこと

先月、東京に行った際遠距離介護のケアミーツ代表の安並ちえ子さんにお会いしました。ちえ子さんとは、以前に開催した「認知症を語る会」に参加して下さったことがきっかけで仲良くなりました。

その際、ちえ子さんからこちらの本を頂きました。

老年期痴呆診療マニュアル。

まだ痴呆と呼ばれていたときのもの。私が喜ぶだろうと持ってきてくれたんです!

1995年に第一版、私が頂いたこちらの第2版は1999年に出版されたものです。監修は、長谷川和夫先生です。日本認知症ケア学会の設立が2000年ですから、なかなか感慨深いものがあります。

病態としては、「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」、この2つがメインになっていて、レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症については少ししか書かれていません。この20年で、いかに認知症医療が進化してきたかがわかります。

その一方で、本質は変わっていないんだな、と感じる部分も多くありました。

「本人のペースに合わせる」「共感する」「よい刺激を与える」など、今伝えていることとなにも変わりません。ちなみにこの章を書かれているのは、室伏君子先生です。

室伏先生の書籍は大好きでたくさん読みました。こういう本気で患者の心に寄り添う医師がいるんだ、、、と感動したのを覚えています。

この本、医学書なんですけど、読みながら泣きそうになりました。1999年、私が准看護師になったばかりの頃です。認知症(当時は痴呆)のことなんて全く知らずに生意気に働いていた頃、たくさんの医師達が患者を救うためにメッセージを送ってくれていたんだな、と。

進化したけど本質は変わらない。

そして、もうひとつ。ここで書かれていることは今は当たり前のことになった。だけど、出来ていない。

つくづく、当たり前に知っていることと、当たり前のことができることは全然違うんだな、と痛感しました。

ずっと宝物にしていこうと思います。ちえ子さんありがとうございます。

安並さんとの動画

お会いした際、一緒に動画を撮らせて頂きました。

看護師・ケアマネジャーの資格を持ち、ご自身も介護家族として17年間遠距離介護をされた経験や、今安並さんが提供しているサービスなどをお話してくれています。約10分の動画です。

私の声だけが大きくてお聞き苦しいところもあるかもしれませんが、ぜひご覧ください!


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ナースとケア職の距離感の心理