こんにちは ブルーベル代表 市村幸美です
血管性認知症シリーズ3回目の今日は、皮質下血管性認知症です。(皮質下認知症は、皮質下血管性認知症、小血管病性認知症とも呼ばれます。)
☆参考文献は1番最後の記事にまとめて提示します
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皮質下血管性認知症とは
皮質下血管性認知症とは脳小血管病に伴う認知症のことで、血管性認知症の約半数を占めます。
高齢者では最も多いといわれています。

脳小血管病とは
ラクナ梗塞
1回目の記事で使用したイラストのこの部分です。


イメージはこんな感じ ↓

ビンスワンガー病
ビンスワンガー 病は「虚血が原因とされる広範なびまん性の白質病変」のことです。
「虚血」は血液が 滞ることです。血液が滞ることによって血液に含まれる酸素や栄養素が細胞に届かないため、その細胞が壊死してしまいます。
「びまん性」とは患部と健常な部分の境界が明瞭ではない状態です。

イメージはこんな感じ ↓

ビンスワンガー状態は慢性的に進行していきます。
ラクナ梗塞もビンスワンガー 病も高血圧による細動脈硬化が原因と考えられています。
白質病変とは?
では、白質病変とはどういうことでしょうか?
白質は大脳の神経繊維が通っている場所です。

皮質下血管性認知症は白質線維連絡の障害によって認知症が発症すると考えられています。

進行はアルツハイマー型認知症と似ている
急激に発症する多発梗塞性認知症と違い、認知機能の低下はアルツハイマー型認知症に似ています。ですが悪化の速度は高血圧や、血管障害の程度に比例するといわれています。
また、アルツハイマー型認知症との違いは体の動きが悪くなるのがはやいということです。(アルツハイマー型認知症の人は一次運動野は障害されにくいので体の動きは良いです)
アルツハイマー型認知症の人と比べると早期から小刻み歩行が目立ったり、発語が減りコミニケーションが取りにくくなったりします。
他にも嚥下障害や尿失禁などもアルツハイマー型認知症と比べるとはやくから出現します。
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今日はここまでにします。
次回はアルツハイマー型認知症との関係や主な症状などを解説していきます。
では、またーーー